カウチサーフィンで国際&異文化交流を子育てにがっちり活かすブログ

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部活動の行方~欧米諸国の課外活動との比較~


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こんにちは、異文化交流をがっちり子育てに活かす、大阪おかんのあやみです。

 

今日は、部活動について考えてみたいと思います。

 

きっかけは、8月上旬に我が家に滞在してくれた2組目のお客様、フランス人大学生との会話の中での、『学生時代に、どんなスポーツをしていた?』という話から。

 

フランスでは中高の部活動で、日本のように部活動で全国を目指す!とか、プロへの登竜門となるような、甲子園や春高バレーといった中高の部活を通してプロになるという流れはありません。

 

でもこれは、良く考えれば日本独自の流れで、こういった部活動重視の学校生活が、現在の教員への異常とも言える負担にも繋がっていて、難しい問題だなと思うわけです。

 

「じゃぁ、なくしちゃえば?」って思ってたんですが、そう簡単なことではないんだろうなと、思い直したので、状況の複雑さを考察したいと思います。

 

ここで、話題になったのは日本では国民的に人気なスポーツ、野球です。

 

まず、フランス人留学生の彼女は、彼氏に野球のグローブをプレゼントしたいと言うので、私は人生初の野球用品を探しに5件ほど梅田の町中を一緒に探しました。そこで、野球用品の値段の高さに驚愕するわけです。新品のグローブ2万円とか当たり前。ポジションによっても、球種によっても細かくグローブの種類が別れていて、なんせ1個1個が高い。

 

彼氏になぜグローブをプレゼントするのか聞いたところ、どうやら彼は、日本の野球漫画が好きで、その影響でキャッチボールをしたいとのこと。。フランスでは野球はそこまでメジャーじゃないし、グローブ自体売っていない、売っていたとしても高すぎて買えない、ということで日本で探していたわけです。

 

ここで、フランスの人気スポーツの話になって、私はフランスはとにかくプロリーグが多いと思っていて、メジャーどころのサッカーやバレーだけでなく、バスケットボール、ハンドボールもプロリーグがあり柔道の競技人口は日本よりも多い!スポーツはとっても盛んです。

 

スポーツは盛んだけれど、日本でのスポーツ人口を増やす土台となっている部活動は盛んではない、ではプロ・アマ問わず、「フランス人はスポーツをするとすればどこでするの?何をきっかけにスポーツをするの?」という疑問から、詳しく聞いてみると、彼女は習い事として水泳と合気道をしていたそうです。本格的にやるとすれば、習い事やユースチームに所属するなどして、学校以外の場所で取り組むのがフランスでは一般的。

 

良く考えれば、日本での「部活に青春をかける!」「野球の名門校に入るために甲子園の常連校を選ぶ!」とかそういう基準では高校を選ぶことや、専門性や将来のビジョンと全く関係ない基準(部活)で学ぶ場所や内容を決めるってなんて危ういんだ、とも思います。この点では、フランスのような学校以外の場所でスポーツをするというのは、勉学と切り離されているので賛成です。

 

そりゃ卒業と同時にスカウトされて、「プロプレーヤーになるんだ!」という学生にとっては、それは最短でお金もかからないルートであることは確か。そうはいってもですよ、そんなひと握りのスタープレーヤー以外の学生はどないすんのかな?とも思うからです。

 

でも一方で、スポーツはお金がかかります。道具を揃えるのは大変だし、遠征費用や練習場所を確保するにも、試合に出るにもお金がかかるわけです。

 

部活動の中であれば、場所にしろ、コーチにしろ、親の負担は最低限で済みます。しかも、どんな家計の子どもでも、部活動を通してプロになるチャンスがある。これはある意味ジャパニーズドリームではないでしょうか。

 

もちろん、部活動であっても家計への負担はゼロではありませんが、クラブチームに所属する費用を考えたら、まだ現実的な金額でしょう。どんなスポーツでも本格的にやったら労力もお金も想像以上にかかります。

 

そう、日本における部活動は、「本来であれば個々に労力や資金を投入してやらなければならない自己責任の部分も、学校という枠組みの中で教員や教育機関が親の代わりに負担している」ともいえるわけです。

 

そりゃ大変やわな。と思わずにいられません。もちょっと資金があれば、専門のコーチを雇ったり、部活動だけを見るサポートスタッフみたいな教師の免許をもってなくてもできる仕事を外注したりできるだろうな。っと思います。

 

なんで小学校のスポーツ少年団とかは地域のボランティアがコーチをしているのに、中学校になって部活という名前に変わっただけで、教員が面倒をみているのかもよく考えたら変。

 

部活動が内心に影響するっていうのはもっと変。

 

教育改革って言われているけど、改革するならじゃぶじゃぶ金を出せ、って言いたいです。

 

先日遊びに来てくれた中学生の甥っ子の夏休みの部活動について、姉に聞いてみたんですが、「夏休みの部活?そんなん教員の働き方改革でほとんどないよ」と言われて、良かったなと思う反面、「子どもたちがスポーツや勉学以外の活動の場所がなくなっとるやんけ!」とも思うわけです。受け皿もなしに、活動だけ無くしたら、スポーツをする機会も、何かに打ち込む機会もなくなり、果たしてそれが子どもたちの為なのか?

 

教員の友人曰く、「部活動は非行防止の面もある」とのこと。

発散の場所を無くした中高生が、自由になった時間を有意義に過ごせる方法を自分たちで探すんですかね?

 

大人の都合で子どもを振り回している気がしてなりません。